ラトルバック (ケルトの石)#
作り方#
材料として適当な木材を用意する。(プラスチックや石でもよいが加工が大変である) 紫檀類は硬質で多少加工が面倒であるが、比重が適度に大きく、また仕上がりも美しいので、ラトルバックには適している。 ここでは 38mm x 13mm x 235mm の虎檀の木片を準備した。 虎檀は紫檀の一種で黄色と黒の木目が美しい. 重さを計ってみると135g あり, 比重 1.16 で水に浮かないことがわかる.
鋸で、20mm x 13mm x 100mm のブロックを切り出す。木が硬いので、切れ味の悪い鋸では息だけが切れる。
削りしろをできるだけ少なくしておくために、鋸で山形に整形する。
鉋で底面を船底のよう(楕円面)に整形をする。ただし, 楕円面の長主軸が, 長辺に対してやや斜め(30度ほど)になるようにするのがポイントである。
小型の反り鉋 (豆反鉋) が使いやすい。道具に凝るならバイオリン鉋がほしい。
やすりなどで滑らかな面に仕上げる。NTドレッサーが使いやすい。
実際に回してみて、動作を確認しながら、面の形を調整する。 接地点付近の滑らかさが重要である.運がよければ, 双方向バージョンが得られる.
サンドペーパで表面を仕上げる。 木質が緻密なので、研磨剤(歯磨きなど)で丁寧に磨き上げると、つるつるぴかぴかになる。 ワックスで仕上げると完璧である。上等な木を使ってよかったと思う瞬間である.
参考#
H. Crabtree: “An Elementary Treatment of the Theory of theSpinning Tops and Gyroscopic Motion” (Chelsea, NY) 双方向バージョン(右に回すと, 左に反転し, 左に回すと右に反転する) に関する記述がある.